【歯科医師監修】マウスピース矯正でガミースマイルはどこまで治る?

笑った時に歯茎が見えるガミースマイルにお悩みではありませんか?この記事では、歯科医師が「マウスピース矯正」でガミースマイルを改善する方法を網羅的に解説します。 マウスピース矯正で改善できるケースと難しいケースの違い、治療の詳しい仕組みから、具体的な費用・期間、後悔しない医院選びのポイントまで、あなたの疑問にすべてお答えします。他の治療法との比較もわかるため、ご自身に最適な選択をするための確かな知識が得られます。
Contents
そのガミースマイル、マウスピース矯正で治せるかもしれません
「写真を見返すたびに、歯茎が目立つ自分の笑顔が気になる…」「人前で思いっきり笑えない…」そんなお悩みをお持ちではありませんか?
ガミースマイルは、決して珍しいお悩みではありません。ここではガミースマイルの原因から、特に注目されているマウスピース矯正による改善の可能性まで、専門家の視点から詳しく解説します。あなたの笑顔への自信を取り戻す、その第一歩になれば幸いです。
「目立たずに治したい」多くの人がマウスピース矯正を選ぶ理由

近年、ガミースマイル治療でマウスピース矯正を選ぶ方が増えている最大の理由は、治療中の見た目を気にせず、日常生活への影響を最小限に抑えられるからです。
矯正治療というと、金属のワイヤーが目立つイメージをお持ちの方も多いでしょう。しかし、マウスピース矯正で用いる装置は薄く透明なため、装着していてもほとんど気づかれません。接客業や人前に出るお仕事の方でも、周囲の視線を気にすることなく治療を進められるのは、大きなメリットと言えます。 さらに、ご自身で自由に取り外せる点も、多くの方に選ばれる理由です。
食事の際は装置を外して普段通りに楽しめますし、歯磨きも隅々までしっかりと行えるため、ワイヤー矯正に比べて虫歯や歯周病のリスクを管理しやすいという衛生的な利点もあります。
実際に当院の患者様からも、
「誰にも気づかれずにコンプレックスを解消できた」
「ワイヤー矯正には抵抗があったけれど、これなら始められた」
というお声をたくさんいただきます。このように、審美性と利便性の高さが、笑顔への意識が高い方々から強く支持されています。
笑った時の歯茎、歯並びを整えるだけで印象が変わる






ガミースマイルの原因は一つではありませんが、実は「歯並び」が大きく影響しているケースが少なくありません。
特に、上の前歯が前方に突出している、いわゆる「出っ歯」の状態だと、歯が唇を押し上げてしまい、笑った時に歯茎が見えやすくなります。また、歯がデコボコに生えている「叢生(そうせい)」の場合も、唇が歯並みのでっぱりに引っかかり、同様に歯茎が露出しやすくなることがあります。
このような歯並びに起因するガミースマイルの場合、矯正治療によって歯を正しい位置へ移動させることが、根本的な解決に繋がります。歯を後方や歯茎の方向(歯槽骨の中)へ少し動かすことで、上唇が自然な位置に下りてくるため、笑った時に見える歯茎の面積を減らすことができるのです。
つまり、歯並びを整えることは、見た目の美しさだけでなく、ガミースマイルというお悩みの解消にも直結する可能性があるのです。多くの方が、矯正治療後に「笑顔の印象がガラッと変わった」と実感されるのは、このためです。
私のガミースマイルは適応?マウスピース矯正で改善できるケースとは

マウスピース矯正は非常に優れた治療法ですが、全てのガミースマイルに対応できるわけではありません。マウスピース矯正で特に効果が期待できるのは、ガミースマイルの原因が「歯の位置や傾き」にある場合です。
具体的には、以下のようなケースが挙げられます。
一つ目は、軽度の出っ歯(上顎前突)です。前歯を後方に移動させることで、唇が下がりやすくなり、歯茎の見え方が改善します。
二つ目は、歯がデコボコに並んでいる叢生(そうせい)です。歯をきれいに整列させることで、唇の引っかかりがなくなり、スムーズに口を閉じられるようになります。
三つ目は、奥歯で噛んだ時に前歯が過剰に深く沈み込む「過蓋咬合(かがいこうごう)」です。この場合、奥歯を動かして噛み合わせの高さを調整することで、相対的に前歯の位置が変わり、ガミースマイルが改善されることがあります。
これらのケースに共通するのは、骨格そのものではなく、歯のポジションに主な原因があるという点です。ご自身のガミースマイルがマウスピース矯正に適しているかどうかを正確に知るためには、まずは専門医による精密な検査・診断が不可欠です。
治療を始める前に知っておきたいマウスピース矯正の基礎知識

マウスピース矯正を検討するにあたり、基本的な流れや仕組みを理解しておくことは非常に大切です。この治療法は、一人ひとりの歯並びに合わせてオーダーメイドで製作された「アライナー」と呼ばれる透明なマウスピースを、段階的に交換していくことで歯を動かします。
まず、治療を開始する前には、レントゲン撮影や口腔内スキャン(3Dスキャナ)などの精密検査を行い、現在の歯並びや顎の骨の状態を詳細に分析します。このデータをもとに、コンピュータ上で歯がどのように動いていくのかをシミュレーションし、最終的なゴールまでの綿密な治療計画を立案します。
計画が確定すると、治療に必要なすべてのアライナーが一括で製作されます。 治療が始まったら、患者様ご自身で1日20時間以上アライナーを装着し、通常は1〜2週間ごとに新しいものに交換していただきます。
この交換を繰り返すことで、計画通りに少しずつ歯が移動していきます。そして、歯並びが整った後は、歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」を防ぐため、「リテーナー(保定装置)」を一定期間使用することが不可欠です。
マウスピース矯正でガミースマイルが改善する仕組みと限界
マウスピース矯正は、歯並びが原因のガミースマイルに対して非常に有効なアプローチです。しかし、その効果には適応範囲があり、どのような仕組みで改善するのか、またどのようなケースでは限界があるのかを正しく理解することが、後悔のない治療選択に繋がります。ここでは、そのメカニズムと適応の境界線について、詳しく掘り下げていきましょう。
歯を動かして歯茎を引き上げる「圧下」という技術

マウスピース矯正でガミースマイルを改善する際、中心的な役割を果たすのが「圧下(あっか)」と呼ばれる歯の動かし方です。これは、歯を歯茎の方向、つまり歯が埋まっている歯槽骨(しそうこつ)の中へ少しだけ沈み込ませるように移動させる技術を指します。
上の前歯が下方に伸びすぎていることがガミースマイルの原因である場合、この「圧下」を行うことで、歯の位置そのものが上方に移動します。歯は歯茎やその周辺組織と繋がっているため、歯が上方に動くと、それに伴って歯茎のラインも一緒に引き上げられます。その結果、笑った時に見える歯茎の面積が減少し、ガミースマイルが改善されるという仕組みです。
この「圧下」は、非常に繊細なコントロールが求められる動きであり、ワイヤー矯正では難しいとされることもありましたが、マウスピース矯正は装置全体で歯を覆い、持続的に適切な力をかけることができるため、効率的な圧下が可能になりました。ただし、圧下できる量には限界があり、過度な移動は歯根に負担をかけるリスクもあるため、専門医による正確な診断と治療計画が極めて重要です。
効果が出やすい歯並びと、骨格や唇が原因で改善が難しい歯並び

ガミースマイルと一言で言っても、その原因は様々です。そして、マウスピース矯正で効果が出やすいのは、あくまで「歯並び」に主な原因があるケースです。前述したような軽度の出っ歯や深い噛み合わせなどが原因であれば、歯を動かすことで高い改善効果が期待できます。
一方で、マウスピース矯正だけでは改善が難しいケースも存在します。その代表例が、「骨格」に原因がある場合です。例えば、上顎の骨そのものが縦に長かったり、前方に出っ張っていたりすると、歯を動かすだけでは歯茎の見え方を十分にコントロールできません。
このような骨格性のガミースマイルの場合は、顎の骨の位置を修正する外科手術を併用した矯正治療が必要になることがあります。
また、もう一つは「唇の筋肉」に原因があるケースです。歯並びや骨格に問題がなくても、上唇を引き上げる筋肉(上唇挙筋群)の働きが強すぎると、笑った時に唇が必要以上にめくれ上がってしまい、歯茎が目立ちます。この場合は、マウスピース矯正ではなく、筋肉の働きを弱めるボトックス注射などが適応となることがあります。原因を見極めることが、最適な治療への近道です。
3Dシミュレーションで見る 治療後の口元の変化

矯正治療を始めるにあたり、「本当にきれいになるの?」「どんな風に変わるんだろう?」といった不安を感じるのは当然のことです。
そうした不安を解消し、安心して治療に臨んでいただくために、当院では3Dシミュレーションを導入しています。これは、治療開始前に、最終的にどのような歯並びになるのかを立体的な映像でご確認いただける画期的なシステムです。
まず、iTero(アイテロ)などの3D口腔内スキャナを用いて、患者様の現在の歯並びを精密にデータ化します。そのデータをもとに、専門のソフトウェア上で、歯をどのように動かしてガミースマイルを改善していくのかという治療計画を立案します。
このプロセスで作成された「治療後の予測モデル」を、モニター上で様々な角度からご覧いただくことができます。 ただ歯並びが整うだけでなく、それに伴ってガミースマイルがどのように改善されるのか、口元の印象がどう変わるのかを、治療を始める前に視覚的に確認できるのです。
これにより、患者様と私たちが治療のゴールイメージを正確に共有でき、納得感を持って治療をスタートすることが可能になります。ゴールが明確になることで、治療中のモチベーション維持にも繋がると、多くの患者様からご好評をいただいています。
歯並びだけじゃない 顔全体のバランスから考える治療計画の重要性

私がガミースマイルの治療を行う上で最も大切にしているのは、単に歯を並べるだけでなく、患者様一人ひとりの「お顔全体のバランス」を考慮した治療計画を立案することです。
美しい笑顔というのは、歯の白さや形だけで決まるものではありません。歯並びはもちろん、唇の厚みや形、笑った時の唇の上がり方、そして鼻先と顎先を結んだEラインと口元の関係など、様々な要素が調和して初めて生まれるものだと考えています。
例えば、ガミースマイルを治そうとして歯を動かしすぎた結果、口元が下がりすぎて不自然な印象になってしまっては意味がありません。また、歯並びは完璧でも、唇とのバランスが悪ければ、理想の笑顔とは言えないでしょう。
そのため、当院では検査の際に、歯だけでなく、お顔全体の写真を撮影させていただき、骨格や筋肉の動き、顔のパーツのバランスを多角的に分析します。 科学的な根拠に基づいた分析と、これまで年間300件以上の症例に携わってきた経験を掛け合わせることで、あなたにとって最も魅力的で自然な笑顔を創り出すための、オーダーメイドの治療計画をご提案します。
歯だけを見るのではなく、あなたという一人の人間の「表情」を美しくすることを目指しています。
\年間300件以上の信頼の治療実績!/
マウスピース矯正だけじゃない?他の治療法との組み合わせと選択肢
マウスピース矯正はガミースマイル治療の有力な選択肢ですが、万能ではありません。原因によっては、他の治療法を組み合わせることで、より理想的な結果を得られる場合があります。ここでは、マウスピース矯正以外の治療法や、それらを組み合わせるハイブリッド治療についてご紹介します。ご自身の可能性を広げるために、ぜひ知っておいてください。
より効果を高めるためのワイヤー矯正や外科手術との併用治療

マウスピース矯正だけでは改善が難しい、より重度のガミースマイルに対しては、他の治療法と組み合わせる「コンビネーション治療」が非常に有効です。
これにより、それぞれの治療法の長所を活かし、短所を補い合うことができます。 例えば、歯を大きく動かす必要がある場合や、非常に複雑な歯のコントロールが求められる場合に、「ワイヤー矯正」を部分的に併用することがあります。治療の初期段階でワイヤー矯正を用いて難しい歯の動きを効率的に行い、その後、審美性に優れたマウスピース矯正に切り替えて全体の歯並びを仕上げていく、といったハイブリッドなアプローチです。
また、ガミースマイルの根本原因が上顎の骨格にある場合は、「外科的矯正治療」が必要となります。これは、顎の骨を切って位置を調整する手術を行い、骨格のバランスを整える治療法です。手術によって土台となる骨格の問題を解決した上で、最終的な歯の噛み合わせや歯並びをマウスピース矯正で精密に仕上げていきます。大掛かりな治療にはなりますが、これまで諦めていたような重度のガミースマイルも、劇的に改善することが可能です。
歯茎が発達しすぎている場合に有効な「歯肉整形」や「歯冠長延長術」とは

歯並びや骨格に大きな問題はないのに歯茎が目立つという場合、歯茎そのものが過剰に発達して歯を覆ってしまっている可能性があります。このようなケースに非常に有効なのが「歯肉整形(しにくせいけい)」または「歯冠長延長術(しかんちょうえんちょうじゅつ)」と呼ばれる治療法です。
これは、文字通り、歯茎の余分な部分を外科的に切除することで、歯の見える面積を増やし、歯と歯茎のバランスを整える処置です。歯が小さいわけではなく、本来の大きさの歯が歯茎に隠れてしまっているだけ、という方は少なくありません。歯肉整形を行うことで、隠れていた歯の部分が露出し、縦横のバランスが取れた美しい歯の形を取り戻すことができます。
歯肉整形は多くの場合、歯科用レーザーを用いて行われるため、出血や痛みも少なく、身体への負担を最小限に抑えることが可能です。マウスピース矯正で歯並びを整えた後、最後の仕上げとして歯肉整形を組み合わせることで、より理想的なスマイルラインを完成させることができます。比較的短時間で終わる処置でありながら、笑顔の印象を大きく変える効果が期待できます。
唇を上げる筋肉の働きを弱める「ボトックス注射」という選択肢

歯並びにも骨格にも歯茎にも問題がないのに、なぜか笑うと歯茎が目立ってしまう。その原因は、上唇を上げる筋肉の働きが強すぎることにあるかもしれません。
このような「筋肉性」のガミースマイルに対して、近年注目されているのが「ボトックス注射」による治療です。 ボトックスとは、ボツリヌス菌が作り出すタンパク質の一種で、筋肉の働きを一時的に弱める作用があります。これを、上唇を引き上げる筋肉(上唇挙筋群)の周辺に注射することで、笑った時の筋肉の過剰な収縮を抑え、唇が上がりすぎるのを防ぎます。その結果、歯茎が露出しにくくなり、ガミースマイルが緩和されるのです。
この治療のメリットは、外科的な処置が不要で、注射のみで完了するため、身体への負担が非常に少ない点です。処置時間も10分程度と短く、ダウンタイムもほとんどありません。
ただし、効果は永久的ではなく、一般的に3ヶ月から半年ほどで薄れていくため、効果を維持するためには定期的な注射が必要です。矯正治療や外科手術には抵抗があるけれど、手軽にガミースマイルを改善したい、という方にとって有効な選択肢の一つです。
後悔しないためのマウスピース矯正ガイド|費用・期間・医院選び
マウスピース矯正を始めたいと思っても、費用はいくらかかるのか、期間はどのくらいか、そして、どのクリニックを選べばいいのか、わからないことだらけで不安になりますよね。ここでは、治療を始めてから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、事前に知っておくべき具体的な情報を一つひとつ詳しく解説します。あなたの治療計画の、そして医院選びの確かな指針となれば幸いです。
治療完了までの具体的な流れ カウンセリングから保定期間まで

マウスピース矯正によるガミースマイル治療は、カウンセリングから始まり、検査、治療、そして保定というステップを経て完了します。この全体の流れを把握しておくことで、安心して治療に臨むことができます。 まず初めは、カウンセリングです。患者様のお悩みやご希望をじっくりお伺いし、治療の概要や費用についてご説明します。
ここで治療の意思が固まったら、次は精密検査に進みます。レントゲン撮影や3D口腔内スキャナ(iTeroなど)を用いて、歯や顎の状態を詳細にデータ化し、それをもとに最適な治療計画を立案。治療後の歯並びを3Dシミュレーションでご確認いただきます。
治療計画にご納得いただけたら、いよいよマウスピース(アライナー)を発注し、治療がスタートします。ご自身で1日20時間以上装着し、1〜2週間ごとに新しいものへ交換していただきます。計画通りに歯が動いたら、治療期間は終了です。
しかし、ここで終わりではありません。動かした歯が元の位置に戻らないよう、リテーナー(保定装置)を一定期間使用する「保定期間」が非常に重要です。この保定を経て、ようやく美しい笑顔があなたのものになります。
費用は総額でいくら?料金体系と支払い方法のすべて

ガミースマイルをマウスピース矯正で治療する場合、費用は検査から治療後の保定まで含めた総額で、一般的に70万円〜100万円程度が相場となります。
これは自由診療のため、保険が適用されず、クリニックによって料金設定が異なります。 費用の内訳は、主に「精密検査・診断料」「マウスピース装置全体の費用」「治療中の調整料」「保定装置(リテーナー)代」で構成されています。
クリニックによっては、これらが全て含まれた「トータルフィー制度(総額固定制)」を採用している場合があり、最初に提示された金額以上に追加費用が発生しないため安心です。
一方で、来院ごとに調整料が別途必要になる料金体系のクリニックもあります。 カウンセリングの際には、提示された金額にどこまでの処置や装置が含まれているのか、治療途中や最後に追加で発生する費用の可能性はないのかを、必ず明確に確認することが重要です。
また、多くのクリニックでは、現金一括払いの他に、デンタルローンやクレジットカードによる分割払いに対応していますので、ご自身のライフプランに合った支払い方法を選択することが可能です。
治療期間の目安は?早く終わらせるためにできること

ガミースマイルをマウスピース矯正で治療する期間は、歯並びの状態や動かす歯の本数によって個人差がありますが、一般的には約1年〜2年半程度が目安となります。部分的な矯正で済む比較的軽度なケースでは1年未満で終わることもありますし、全体の噛み合わせを大きく動かす必要がある複雑なケースでは2年以上かかることもあります。
この治療期間をできるだけ短縮し、計画通りに終わらせるために最も重要なのが、患者様ご自身の協力、つまり「自己管理」です。マウスピース矯正は、装置を装着している時間に比例して歯が動きます。そのため、1日20時間以上という装着時間を毎日しっかりと守ることが、治療をスムーズに進めるための絶対条件です。食事や歯磨きの時間以外は常に装着する、という意識が大切です。
また、医師の指示通りに、決められたタイミングで次のマウスピースに交換していくことも重要です。自己判断で交換を早めたり、逆にサボってしまったりすると、計画にズレが生じ、かえって治療期間が長引く原因になります。決められたルールをきちんと守ることが、理想の笑顔への一番の近道なのです。
毎日の装着時間は?食事や歯磨きなどリアルな生活を解説

前述した通り、マウスピース矯正を成功させるための鍵は、1日20時間以上、できれば22時間以上の装着時間を確保することです。これは、歯に持続的に力を加え続けなければ、計画通りに歯が動いてくれないためです。つまり、食事と歯磨きの時以外は、基本的に常に装着しているのが理想的な状態です。
「ずっと着けているのは大変そう」と感じるかもしれませんが、慣れてしまえば日常生活の一部になります。食事の際は、必ずマウスピースを外してください。着けたまま食事をすると、装置が破損したり、着色したりする原因になります。そして、食後は歯磨きをしてお口の中を清潔にしてから、再びマウスピースを装着します。これを毎食後繰り返します。コーヒーやジュースなど糖分や色の濃い飲み物を飲む際も、基本的には外すのが望ましいです。
慣れるまでは少し手間に感じるかもしれませんが、このルールを守ることで、ワイヤー矯正のように食べ物が装置に絡まるストレスがなく、何でも美味しく食べられます。また、歯磨きも隅々までできるため、お口の健康を保ちやすいという大きなメリットがあります。リアルな生活をイメージし、ご自身で管理できるかを考えることが大切です。
「マウスピース矯正」の症例数で選ぶ 歯科医院選びの3つのポイント

ガミースマイルのマウスピース矯正は、どの歯科医院で受けても同じ結果になるわけではありません。後悔しないためには、治療経験が豊富で、信頼できる歯科医院を慎重に選ぶことが極めて重要です。
第一のポイントは、ガミースマイルを含むマウスピース矯正の「症例数」です。症例数が多いということは、それだけ様々なケースに対応してきた経験と実績があるという証拠です。特に、ご自身の歯並びと似たようなケースの治療実績があるかどうかを、クリニックのウェブサイトやカウンセリングで確認すると良いでしょう。
第二に、精密な検査・診断ができる設備が整っているかという点です。特に、3D口腔内スキャナ(iTeroなど)は、より正確な歯型を採ることができ、精度の高い治療計画やシミュレーションに不可欠です。こうした先進設備への投資は、クリニックの治療に対する姿勢を反映しているとも言えます。
そして最後の第三のポイントは、カウンセリングの質です。あなたの話を親身に聞いてくれるかはもちろん、マウスピース矯正のメリットだけでなく、デメリットやリスク、他の治療法の選択肢についても包み隠さず説明してくれる医師こそが、本当に信頼できるパートナーです。費用や期間の説明が明瞭であるかも、重要な判断基準となります。
マウスピース矯正のメリット・デメリットを徹底比較
どんな治療法にも、良い面と注意すべき面の両方があります。マウスピース矯正も例外ではありません。治療を始めてから「思っていたのと違った」ということにならないよう、そのメリットとデメリットを天秤にかけ、ご自身にとって最適な選択なのかを冷静に判断することが大切です。ここでは、その両側面を包み隠さずお伝えします。
見た目だけじゃない ワイヤー矯正と比較してわかるメリット
マウスピース矯正の最大のメリットは、やはり「目立たない」という審美性ですが、その利点は見た目だけにとどまりません。従来のワイヤー矯正と比較すると、日常生活における快適さの面で多くのメリットがあります。

項目 | マウスピース矯正 | ワイヤー矯正 |
見た目 | ◎(透明で目立たない) | △(装置が目立ちやすい) |
痛み | ◎(比較的少ない) | △(調整時に痛みが出やすい) |
食事 | ◎(外して何でも食べられる) | △(絡まりやすく制限あり) |
歯磨き | ◎(外せるので磨きやすい) | △(磨きにくく虫歯リスク) |
通院頻度 | ◎(1.5〜3ヶ月に1回) | △(月に1回) |
一つ目は、痛みの少なさです。ワイヤー矯正は、月に一度ワイヤーを締め直す際に強い痛みを感じることがありますが、マウスピース矯正は、段階的に少しずつ歯を動かしていくため、痛みや違和感が比較的少ないとされています。新しいマウスピースに交換した直後に多少の圧迫感はありますが、数日で慣れることがほとんどです。
二つ目は、食事の快適さです。ワイヤー矯正では、食べ物が装置に絡まったり、硬いものが食べにくかったりといった制限がありますが、マウスピース矯正は装置を外して食事ができるため、普段通り何でも美味しく食べられます。
三つ目は、衛生管理のしやすさです。装置を外して歯磨きができるため、磨き残しが少なく、虫歯や歯周病のリスクを低く抑えることができます。
四つ目は、通院頻度の少なさです。ワイヤー矯正が通院頻度が月に1回程度なのに対し、マウスピース矯正は1.5〜3ヶ月に1回程度で済むため、忙しい方にとっても負担が少ないと言えるでしょう。
自己管理が鍵となる マウスピース矯正の注意点とデメリット
多くのメリットがある一方で、マウスピース矯正には注意すべき点やデメリットも存在します。その最大のポイントは、治療の成果が「患者様ご自身の自己管理」に大きく左右されるという点です。

約束 | 内容 |
約束①:装着時間を守る | 1日20時間以上は絶対! |
約束②:きちんと自己管理 | 食事後の歯磨きを忘れずに。紛失・破損に注意。 |
約束③:ドクターの指示に従う | マウスピースの交換時期や通院日を守る。 |
マウスピース矯正は、装置を自由に取り外せるのがメリットですが、それは裏を返せば、患者様ご自身で装着時間を管理しなければならないということです。
1日20時間以上という装着時間を守れなければ、歯は計画通りに動かず、治療期間が延びてしまったり、満足のいく結果が得られなかったりする可能性があります。「少しぐらいなら…」という気の緩みが、治療計画全体に影響を及ぼすことを理解しておく必要があります。
また、マウスピースの管理もご自身の責任となります。食事の際に外して、そのまま置き忘れて紛失してしまったり、誤って捨ててしまったりするケースも少なくありません。装置を再製作するには、追加の費用と時間がかかってしまいます。さらに、適応できる症例に限りがあるという点もデメリットと言えます。重度の歯並びの乱れや骨格的な問題が大きい場合は、マウスピース矯正だけでは対応できず、他の治療法を検討する必要があります。
年間300件以上の実績|当院の精密なマウスピース矯正治療
ガミースマイルの治療は、非常に繊細で専門的な知識と技術を要します。だからこそ、クリニック選びは慎重に行うべきです。当院、中野デンタルクリニックでは、年間300件以上の豊富な症例実績と、先進の設備を駆使した精密な治療で、多くの患者様のお悩みを解決へと導いてきました。ここでは、当院が選ばれる理由についてお話しさせてください。
精密な3Dスキャナが実現する オーダーメイドの治療計画

精度の高いマウスピース矯正治療を行う上で、治療のスタート地点である「歯型採り」の精度が、最終的な仕上がりを大きく左右します。
当院では、従来の粘土のような材料を使った不快な歯型採りは行いません。代わりに、先進の3D口腔内スキャナを導入しています。歯並びや噛み合わせをミクロン単位で正確にスキャンし、立体的な3Dデータとして瞬時にコンピューター上に再現できる装置です。
これにより、従来の方法のような不快感や嘔吐反射(えづき)がほとんどなく、患者様の負担を大幅に軽減できます。 さらに重要なのは、その圧倒的な「精度」です。3D口腔内スキャナで取得した精密なデータを用いることで、歯の動きをより正確にシミュレーションし、誤差の少ないオーダーメイドの治療計画を立案することが可能になります。
この精密なデータに基づいて作製されたマウスピースは、歯にぴったりとフィットし、計画通りに効率よく歯を動かすことができるのです。質の高い治療は、質の高い検査から始まります。
なぜ専門医の診断が重要なのか 豊富な実績を持つ院長が解説

ガミースマイルの原因が多岐にわたるからこそ、その原因を正確に見極め、数ある治療法の中から最適な一つ、あるいは組み合わせを提案できる「専門医の診断力」が何よりも重要です。
マウスピース矯正は優れたツールですが、それをどう使いこなすかは、まさに術者である歯科医師の経験と知識にかかっています。 例えば、同じように見えるガミースマイルでも、Aさんは歯並びが原因、Bさんは骨格が原因、Cさんは筋肉と歯茎の両方が原因、といったように、背景は全く異なります。
この根本原因を見誤れば、どんなに高価な装置を使っても、満足のいく結果は得られません。 私院長の松尾幸一は、東京SJCD(日本臨床歯科学会東京支部)の理事を務め、矯正治療だけでなく、インプラントや外科治療、審美歯科など、幅広い分野での専門知識と技術を研鑽してきました。年間300件以上の症例に携わる中で培った経験をもとに、歯だけを見るのではなく、お顔全体のバランス、骨格、筋肉の動きまでをトータルで診断します。そして、科学的根拠に基づき、あなたにとって本当に最善と言える治療法だけをご提案することをお約束します。
\年間300件以上の信頼の治療実績!/
治療中のトラブルにも対応 万全のサポートと保証体制
長期間にわたる矯正治療では、予期せぬトラブルが起こる可能性もゼロではありません。「マウスピースをなくしてしまった」「装置が割れてしまった」「治療中に急な痛みが出た」など、万が一の事態にも、当院では患者様が安心して治療を続けられるよう、万全のサポート体制と保証制度を整えています。
治療期間中にマウスピースを紛失・破損してしまった場合の対応や、保証の範囲については、治療開始前に明確にご説明いたします。また、治療に関して不安なことや疑問なことがあれば、いつでも気軽にご相談いただける環境を整えています。
私たちは、治療をただ進めるだけでなく、患者様の心のケアも同じくらい重要だと考えているからです。 さらに、治療後の「後戻り」に対する保証制度も設けています。計画通りに歯並びが整った後、指示通りに保定装置(リテーナー)を使用していただいたにもかかわらず、後戻りが生じてしまった場合には、責任を持って対応させていただきます。
治療が終わった後も、あなたの美しい笑顔を末永く守るためのパートナーとして、長期的なお付き合いをさせていただきたいと考えています。
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ここまで記事を読んでいただき、ガミースマイルやマウスピース矯正について、多くのことをご理解いただけたかと思います。しかし、この記事だけでは、あなたの具体的なお悩みに対する「答え」は見つからないかもしれません。
あなたのガミースマイルが改善できるのか、どのような治療法が最適なのかを知るための最も確実な方法は、専門家の目で直接お口の中を拝見することです。
「相談したら、無理に治療を勧められそう…」「費用が高かったらどうしよう…」そんなご心配は無用です。当院では、まず患者様のお話をじっくりとお伺いすることを何よりも大切にしています。そのため、初回のカウンセリングは無料で行っております。
このカウンセリングでは、あなたのお悩みや理想の笑顔について詳しくお聞かせください。その後検査をしていただくことで、治療法の選択肢や、おおよその費用・期間について、分かりやすくご説明いたします。決して、その場で治療を決定する必要はありません。
まずはご自身の現状と可能性を知るための一歩として、この機会をご活用ください。あなたからのご連絡を、スタッフ一同、心よりお待ちしております。
まとめ
これまで、ガミースマイルの原因から、マウスピース矯正による改善の仕組み、他の治療法との比較、そして具体的な費用や期間について詳しく解説してきました。この記事を通して、一番お伝えしたかった重要なポイントは、あなたのガミースマイルの原因を正確に診断し、ご自身に合った最適な治療法を選択することです。
マウスピース矯正は多くのケースで非常に有効な選択肢ですが、それが唯一の、あるいは最善の答えとは限りません。大切なのは、一人で悩み続けるのではなく、まずは信頼できる専門家にご相談いただくことです。
当院では、あなたのお悩みやご希望をじっくりお伺いし、お顔全体のバランスまでを考慮した最善の治療計画を一緒に考えていきます。この記事が、あなたが自信に満ちた笑顔を手に入れるための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。
ガミースマイルのマウスピース矯正に関するよくある質問
>効果が出やすい歯並びと、骨格や唇が原因で改善が難しい歯並び
>歯茎が発達しすぎている場合に有効な「歯肉整形」や「歯冠長延長術」とは