マウスピースの効果を高めるポイントは?│注意点と一緒に解説

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マウスピースの効果を高めるポイントは?│注意点と一緒に解説

マウスピース矯正は、従来一般的だったワイヤー矯正と異なり、矯正治療していることを周りの人に知られずに歯列矯正ができる方法です。大人になってのワイヤー矯正は抵抗があって諦めていた方も、マウスピース矯正なら気軽に治療を受けやすいでしょう。
そこで今回はマウスピース矯正の効果や効果を高める方法、注意点や矯正できるまでの期間などを詳しく解説します。歯並びにコンプレックスがある方や、現在マウスピース矯正をしている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

マウスピース矯正の効果とは

マウスピース矯正には、デコボコの歯並びやすきっ歯、出っ歯や八重歯などが綺麗な歯並びになる効果があります。大きく歯を動かして矯正をする場合はマウスピース矯正では難しい場合もありますが、ピンポイントで歯並びを改善するには効果的な方法です。
近年は日本でも歯並びが美しいことが身だしなみの一つとなりつつあります。ただ、従来はワイヤーを使った矯正が一般的で、費用も高額だったため、なかなか矯正に踏み切れない人もいたようです。マウスピース矯正は周りに気づかれにくく、比較的リーズナブルな費用で矯正治療を進めることができます。

なぜマウスピース矯正で歯は動く?

マウスピースをするだけで歯が動いて歯並びが綺麗になるという仕組みを不思議に感じている方もいるでしょう。
マウスピース矯正は、マウスピースで歯の根っこの部分を覆っている歯根膜という部分に圧をかけていきます。歯根膜は圧迫されると縮んで、骨を溶かす細胞が作り出されます。そのため、歯を動かしたい方向に空間が生まれ、その方向に歯が動くのです。歯が動くと歯を動かしたい方向と逆の歯根膜は伸び、その部分に骨を作る細胞が生まれます。そのため歯が動いてできた隙間を埋めることができ、綺麗な歯並びを作ることができるのです。
マウスピース矯正では、元々の歯並びから目指す歯並びに向けて、少しずつ調整した30〜80枚のマウスピースを作ります。マウスピースを交換するたびに、骨を溶かす細胞と骨を作る細胞が生まれるのを繰り返し、少しずつ理想の歯並びの状態にしていくのです。

マウスピース矯正の効果を高めるには

マウスピース矯正の効果を高めるには

マウスピース矯正の効果を高めるために知っておくべきことを紹介します。できるだけ早く効果を実感するために、意識しておきましょう。

チューイーを必ず使う

チューイーとは、マウスピースをはめるときの補助道具で、マウスピースと歯を密着させるために使用します。最初はきちんとチューイーを使用していても、慣れてくるとつい面倒になり、チューイーを使わずにはめる人もいるようです。
しかし交換してすぐのマウスピースは、歯並びとまったく同じ形というわけではありません。そのため、ただはめ込むだけではうまくはまらず、矯正の効果を感じづらいです。必ずチューイーを使ってマウスピースを装着しましょう。

加速矯正装置を使う

加速矯正装置とは、その名の通り、矯正にかかる時間を加速させて短期間で完了させるための装置です。この装置をマウスピースをした状態で1日数分口に咥えると、矯正期間が短縮される効果があります。加速矯正装置は光を使ったものと振動を使ったものの2種類あり、光を使った加速装置を使えば、通常2〜3年かかるケースが最短で8カ月〜1年程度に短縮されます。

ワイヤー矯正と併用する

できる限り短い期間でマウスピース矯正を完了させたい場合は、ワイヤー矯正と併用する方法もあります。
同じ矯正でも、マウスピース矯正とワイヤー矯正には異なるメリットがあります。2つの矯正方法を併用することで双方のメリットが得られ、マウスピース矯正の効果も高まります。

歯のケアをしっかり行う

マウスピース矯正中に虫歯や歯周病が見つかった場合、矯正を中断して先に歯の治療を行わなければなりません。マウスピース矯正の効果を高めるためには、矯正中に口内トラブルを起こさないことが大切です。歯のケアはいつも以上に念入りに行いましょう。

マウスピース矯正でやってはいけない注意点とは

マウスピース矯正でやってはいけないこと

マウスピース矯正中はやってはいけないことがいくつかあります。矯正中は注意点を必ず守りましょう。

装着時間を守らない

マウスピース矯正中は常にマウスピースをつけていなければならないわけではありませんが、装着時間は1日20時間以上が目安になります。装着時間を守らなければ、矯正にかかるスピードが遅くなってしまい、歯が思うように動きません。マウスピースを外すのは、歯磨きと食事の時だけにする習慣をつけましょう。

食事をするときにマウスピースを外さない

食事をする時にマウスピースをつけたままなのは絶対にNGです。マウスピースをつけたまま食事をすると、マウスピースが破損して作り直しが必要となり、治療スケジュールが遅れてしまいます。
またマウスピースをした状態で食事をすると、マウスピースと歯の間に食べかすが入り込み、口内トラブルの原因になってしまうのです。
水であればマウスピースをしたままでも構いません。しかし、糖分が含まれている飲み物や、コーヒーなどの色の濃い飲み物はマウスピースをつけたまま飲まないようにしましょう。

歯を磨かずに再装着する

食事をする際に外していたマウスピースを、歯を磨かずに再装着するのはNGです。歯についた食べかすなどが、マウスピースの中に入り込んでしまいます。
ただ、外食の際などは歯を磨くことが難しい場合もあるでしょう。その場合は、必ず歯をゆすいで再装着し、帰宅したらすぐに歯磨きをしてマウスピースも磨き、再び装着してください。

決められたスケジュール通りにマウスピースを交換しない

マウスピース矯正では、少しずつ形を調整したマウスピースをスケジュールに沿って交換しながら歯を動かします。しかし、決められたタイミングでマウスピースを交換しないと、スケジュールが後ろ倒しになり、治療期間も長引きかねません。

効果が実感出来る期間

マウスピース矯正で効果が実感できる期間は、元々の歯の状態にもよって変わります。また人によって歯の動き方も個人差があるので、一概には言えません。早い人では5カ月程度、長い人で2〜3年程度すると効果が実感できます。

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の効果の違い

ワイヤー矯正とマウスピース矯正は、綺麗な歯並びを作るという効果は同じです。
ワイヤー矯正は、装着したワイヤーによって力をかけて歯を動かします。どの方向にでも歯を動かすことができ、かけられる力も大きいです。そのため、広範囲の歯を矯正することができます。抜歯が必要な矯正でも、綺麗な歯並びを目指すことが可能です。
一方、マウスピース矯正は徐々に力をかけるため、大きく歯を動かせません。どんな状態の歯並びにも適用できるわけではないため、難しい場合はワイヤー矯正を検討する必要があります。

マウスピース矯正を希望しているならまず医師に相談してみよう

誰にも気づかれることなく矯正ができるマウスピース矯正ですが、どんな症例にも対応できるというわけではありません。マウスピース矯正を希望する場合は、まず医師に相談して、治療が可能かどうかを相談してみましょう。
すでにマウスピース矯正をしている方、これからマウスピース矯正が始まるという方は、効果を高める方法や注意点を意識して、効率よく理想の歯並びを手に入れましょう。

松尾 幸一

Supervisor Information

監修者情報 | 松尾 幸一

中野デンタルクリニックの院長。
所属学会
東京SJCD(日本臨床歯科学会東京支部)理事日本口腔インプラント学会、 日本顎咬合学会

一般歯科から矯正、インプラント治療、ガミースマイル治療、審美歯科、予防歯科、歯周病治療まで、幅広い分野で専門的な診療を提供している。
歯だけではない、全身の健康を考えて患者様に向き合うことに重きを置く。

また、科学的根拠を元に、お顔全体のバランスを見ながら、歯や歯茎の見え方を創り出している。
マウスピース矯正などの矯正治療、外科治療、修復治療を組み合わせながら最高のスマイルを生み出すことに全力を尽くし、年間500件以上の施術を対応している。

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